2007/01/11
あんでっど★ばにすた!
幼馴染である荻原真尋と御船冬子は
五法 という特殊な能力を行使する"五法相 "と呼ばれる存在である。そんな彼らのもとに、五法相の集団"諮問機関 "の使者、セフィラがやってくる。五法に関わる窃盗事件の捜査を依頼された真尋は、セフィラの熱意に押される形でそれを引き受けることになった。セフィラは事件の犯人が、五法によって造り出された不浄な存在"
不存体 "であると強硬に主張する。そして捜査の過程で、彼らはひとりの少女に出会った。幼い外見と老練な物腰を併せ持つその少女、リシュエル・ウィキシントンは、ある重大な秘密を抱えていた……。
ということで鈴木鈴さんの新作は、魔法に似た力を持つ人々が多少存在するほかは、ほぼ現代のような世界観のお話。
序盤は真尋を連れ回すセフィラに対し、冬子が焼き餅を妬いて尾行した(正確には、使用人に尾行させた)りと、軽いコメディタッチなのですが、やはり期待通り「軽い話だけ」では終わりませんね。激しい感情の顕れがあったり、互いに譲れない何かを争ったりといった場面が目を引きます。やっぱりこの作者さんは、行き止まりの方向に疾走していくようなキャラクターを書かせると良い気がします。
勿論冬子みたいな、気が強い癖に意外と泣き虫だったり、ベタ惚れなのに言い出せない弱さがあったりする子も可愛いですけどね。
しかし「五法」や「諮問機関」辺りはきちんと説明しているのですが、不存人についてはあまり詳しく説明されないし、真尋と冬子が過去に関わった何かについても匂わす程度で語られていないので、その辺は続編あれば期待というところ。でもそれらの説明なしに、これ一冊で終わっても平気なくらい、一巻としては綺麗にまとまっている気もします(続けられない終わり方ではないけど)。
どうでも良いですが、これも結構挿絵が凄いことになっていますね(流石に「ソラにウサギがのぼるころ」の四巻ほどじゃないけど)。
- 著者 : 鈴木 鈴
- 発売日 : 2007-01-06
- 出版元 : メディアワークス
- 評価 :
- 価格 : ¥ 620
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