2007/06/13
哀しみキメラⅣ
ポスト @ 0:42:47 | 小説,来楽零
あるべきところにきちんと着地できた、幸せなシリーズだったような気がします。タイトル通り、人とも化け物ともつかぬキメラとなってしまった彼らの、哀しみに彩られたお話でした。でも、哀しいだけではなく、未来へ繋がる「何か」を見出せるような、そんなお話でもあったと思います。
最終巻であるこの巻では、純は人とモノとの間を行き来する不安定な体となってしまったし、綾佳はモノを喰らうことが出来なくなり、水藤は人としての枷を外してしまった……と、三者三様でのっぴきならない状態。そんな彼らがどうなっていくのかということが予想できず、最後までドキドキしながらページをめくりました。
純、綾佳、水藤。それから彼らに関わった、七倉、千谷、戸塚、真里……、紗也。けしてハッピーエンドではないけれど、精一杯生きて、それぞれに相応しい結末を迎えました。「託す」と告げる言葉と、短く「引き受けた」と応える言葉。そこに万感の想いが篭っていて、かなり泣かされました。
ここまで頑張ってきたね。お疲れ様。そんな言葉を、四人のキメラたちに掛けてあげたくなります。最終巻、満足でした。
- 著者 : 来楽 零
- 発売日 : 2007-06
- 出版元 : メディアワークス
- 評価 :
- 価格 : ¥ 767
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