2009/12/31

"文学少女"見習いの、傷心。

ポスト @ 2:07:41 | 小説,野村美月

菜乃の明るさが、物語の色調を軽くするよりも、相互理解の断絶という感じに効いていて、結構ショッキングな話だったように思います。……もっともそれでも諦めずに突き進む彼女のパワーは凄い。この菜乃の前向きな力こそが、きっと琴吹さんや心葉を変えるんじゃないかという気がします。

今回のお話の中では、随分と「文学少女」の後日談が挿入されていたのも印象的。麻貴さんの子供とか、千愛と流人のその後とか。しかし美羽はともかく、魚谷さんが再登場するとは思わなかったなー。

琴吹さんと再び演劇をする話となるので、彼女の出番が多いのは嬉しいところ。でもぎくしゃくとした態度や、それに対する優しげな(そして寂しげな)心葉の笑顔を見るだけで辛い。思わず彼女が作中に取ってしまった行動は、そうせざるを得なかった気持ちを思って哀しくなります。しかもその結果が、これまた彼女にとっては本当に辛いものだものなあ……。幸せになってほしい子なんだけど。それでも心葉のことが好きな気持ちを変えられないのは、彼女の魅力ではあるんだけど、どんどん幸せから遠ざかってるようで複雑な気分。

しかしそれらを一気にふっ飛ばすのが最後。一体なんだこのラストは!

“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫)

  • 著者 : 野村 美月
  • 発売日 : 2009-12-26
  • 出版元 : エンターブレイン
  • 評価 :
  • 価格 : ¥ 693

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