2010/03/07

あずけて!時間銀行 ご返済はお早めに

ポスト @ 23:35:54 | 小説,いとうのぶき,兄妹

妹の為に自らの時間を(文字通り)捧げて、時間を稼ぐバイトに勤しむ話、第二巻。二巻で綺麗に完結させました。短編構成で続ければいくらでも続けられそうですが、すっぱりと話をまとめたのは好印象。

いやはや、それにしても非常にラブラブな兄妹が素晴らしすぎる。僕が言うのもなんですが、あくまで健全な範囲ではあるのですが、お互いのブラコン・シスコンっぷりが、もう眩しいくらいに凄い。ちょっと以下に引用します。

試験前は大抵、一日中陽奈の勉強に付き合うのが彼の日課だった。朝から晩まで妹が話してくれないのだから困ったものだ。勉強以外の事もあれこれ話しかけてくるし、結局雑談のついでに勉強を教えているようなもので、むしろじゃまになっているだけだと毎回思うのだが……。

pp.9

「(略)今は彼氏いないけど、ひょっとしたらナンパされるかもしれないし、まぁお兄ちゃんが代わりでもいいや」

代わりかよ、と愚痴をもらしつつ、変な男に引っかからないようにしっかり監督する必要はあるかもなぁ……と洋人は例によって妹ラブラブな心配をしていた。

「ほら、お兄ちゃんもあたしの新しい水着、見たいでしょ? こう、背中がけっこう見えてる大胆なやつ買ったんだけどさ」

「な、何ぃ? そりゃもちろん見たい……。(略)」

pp.124

弾けるような笑顔を見せた陽奈は、ベッドから飛び跳ねるようにして洋人に抱きついた。子猫の動きそのまんまに頬をすり寄せてくる。「分かったから、そんなにくっ付くなよ……」と言いつつ、顔がニヤてけている洋人と、そんな相棒をやれやれと卓上から見つめるムクロであった。

pp.126

「あーあ、まだ泳ぐにはちょっと寒いから、あんまり人いないのよねぇ。お兄ちゃんみたいなカッコいい男の人に声かけられたりしないかなーなんて期待してたのに」

pp.140

なんだこのベタ甘な二人の関係は……(笑)。しかもラストシーンも、兄妹のキャッチボール(このキャッチボールというのは一巻から、二人の関係を表すシーンとして入ってたから納得なんだけどね)で締めるという具合。

確かに物語の中では洋人はシーヌを異性として意識してるんですけど、それ以上に妹ラブラブっぷりが目立つんですよね。妹もお兄ちゃん大好きなのが見え見えで素晴らしい。

最後はハッピーエンドで読後感も爽やか。時間銀行の仕組みは若干突っ込みどころがあるけれど(大量の預金ならぬ預時間をしたら、利子だけで死ななくなるのかとか)、それ以上にこの兄妹のラブラブっぷりに大満足してしまいました。

あずけて! 時間銀行 ご返済はお早めに (角川スニーカー文庫)

  • 著者 : いとう のぶき
  • 発売日 : 2010-02-27
  • 出版元 : 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 評価 :
  • 価格 : ¥ 630

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