カテゴリー : 小説,杉井光
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2010/06/06
シオンの血族1 魔王ミコトと千の花嫁
キリスト教をモチーフにした伝奇(若干エロ)ラブコメ。
とりあえず六歳にしてシスター100人をモノにした(かつ彼女らに惚れられたままの環境を作り出す)って、そりゃまー普通は何らかの異能だと思いますよねーという話(違)。
序盤で、「封印が解けたら世界の(女性の貞操の)危機」という台詞を見た瞬間、イロモノな話かと思ったんですが意外と面白く感じました。いやま確かにエロでついでにグロでナンセンスな部分も多いんですが、核となる部分はやっぱり杉井さんだからか、それなりにきちんとしているんですよね。
しかしなんだかんだ言いつつも、お姉ちゃんがナチュラルに弟愛し過ぎです。いいぞもっとやれ。
シオンの血族 1 魔王ミコトと千の花嫁 (一迅社文庫 す 1-5)
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2010-03-20
- 出版元 : 一迅社
- 評価 :
- 価格 : ¥ 620
2010/02/05
剣の女王と烙印の仔Ⅳ
どちらかというと、今後の展開の為の準備をしてる話だったと思います。フランの覚悟の程と足場固め、カーラの力量と性格、そして今後の大きな障害となりそうな人物の登場といったところ。
フランの覚悟の程が、相変わらず凄いなあ。自分の目的の為、どこまでも血ぬられた道を往く覚悟があります。正直、物語の主人公はフランだと思います。でもその覚悟が一体どこから出ているのかは知りたいなー。
一方のカーラは、何を考えているのか良くわからない人。敵を欲してるらしいけど、それは単に自らの力を思い切り揮える相手が欲しいだけなのかしら。シルヴィアの近辺にも危険な香りが漂ってきたようで、気が気でありません。カーラさん、聖王家相手だろうと遠慮なさそうだもんなー。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2010-01
- 出版元 : メディアファクトリー
- 評価 :
- 価格 : ¥ 609
2010/01/18
剣の女王と烙印の仔
クリスの父親らしき、デュロニウスによる大軍がプリンキノポリに迫る。彼は総攻撃を取り止める代わりにクリスの身柄を要求する……というような展開。
やっぱり主人公よりもフランチェスカの覚悟の方が面白いなあ。彼女の戦意、覚悟は何が根本にあるのだろうなあ。何故、聖王国を倒そうと志しているのか、いかにして今の彼女に成ったのか、非常に興味があります。外伝でも良いから書かないかな。
一方、主人公クリスの身の上については、烙印の意味が明かされました。しかしこの設定だと、戦が進めば進むほど、クリスの身に巣食う「獣」は力を増していきそう。どこかで限界が訪れそうな気もしてちょっと怖いですね。
そして今回もう一人特筆すべきはジュリオの選択じゃないかな。利用され、迷う中でもう一度たどり着いた彼の真実。罪に問われることを覚悟で戻ってきた彼でしたが、しかし師匠の登場でなんか有耶無耶になっちゃいそう? ここで有耶無耶になるのは彼の覚悟を汚すみたいでちょっと嫌なんだけどなー。しかしトンデモない師匠っぽいな。次の敵役になるのかしら。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2009-10-21
- 出版元 : メディアファクトリー
- 評価 :
- 価格 : ¥ 609
2009/10/15
さよならピアノソナタ encore pieces
ナオの鈍感さは救い難いですな!
表紙からわかるように、真冬とナオが結婚を決意する話を第一話に、それぞれのその後を追うような感じの短編集(まあ最後のはインタビュー内容自体は過去の話だけど)。
多分、一番読者が盛り上がるのは普通結婚話なんだろうと思うんだけど、でもって真冬の素直さが非常に可愛いのは確かなんだけど、何故かそれ以上にフェケテリコのその後の話が胸に染みました。
もう二度とあのメンバーが揃うことはないと、多分神楽坂先輩も千晶も理解しているんですよね。でも、その上であえて二人構成のまま「フェケテリコ」の名前を使い続ける。ハモりは六度下のまま。
それをずっと続けている二人も、そしてその場所になんとか自分の場所を作ろうとするサポートメンバーの女性ベーシストも、どちらもなんだかとても切ない。
ちなみに作中出てくるサイモン&ガーファンクルですが、実は結構好きなデュオ。好きな曲の順番は時折入れ替わったりするのですが、今は「Scarborough Fair/Canticle」が一番好きかな。
作中で神楽坂先輩がアメリカ挑戦から戻ってきてナオに言う台詞が、サイモン&ガーファンクルの「アメリカ」からの引用になってるんですよね。気障ったらしくて神楽坂先輩らしいなあ。やっぱこの人大好きだ。
さよならピアノソナタ―encore pieces (電撃文庫)
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2009-10-10
- 出版元 : アスキーメディアワークス
- 評価 :
- 価格 : ¥ 620
2009/07/31
剣の女王と烙印の仔Ⅱ
話の基本線はシリアスなんだけど、作中、結構な分量ではノリが軽いんですよね。ザカリア軍(しかしザカリアと書くと流血女神にしか思えない)の連中との会話を見てると、なんかラーメンはなまるの裏で会話してるニートたちのようだもんな。その中、時折急に見せるシリアスな顔が好き。特にフランチェスカがお気に入り。あくまで強気で格好良く、頭の切れるリーダーとして振る舞ってる彼女が、不意に独白で見せた弱さがツボに入りました。
しかし、僕としては珍しく、今回の話では大きなストーリーの流れよりも、戦闘シーンが気に入ったんですよね。
荘厳なオルガンの音の元、一糸乱れぬ統率を見せるザカリア軍と、雪崩を打って乗り込みながら歓喜の声をあげる民衆。絵になるなあ。
ラストは珍しく完全に「続く」という形。粗野だけど、軍才は間違いなくあるあの将軍を相手に、どう戦うことになるのかな。
そして、シルヴィアの唯一の味方になってくれそうな彼はどうなることやら(いや、今回死んじゃうんじゃないかと思いましたが)。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2009-07-25
- 出版元 : メディアファクトリー
- 評価 :
- 価格 : ¥ 609
2009/07/15
神様のメモ帳4
平坂組創設にかかわったという男が東京に戻ってきた。かつて四代目の親友だった彼が、今度はその四代目を叩き潰すために。そんな彼と関わりあいになってしまった鳴海は……という話。
平坂さんの憎しみや怒りが悲しい。四代目も、それ以外の方法は取れなかったのかなあ。全てを伝えてしまうことにより起こるであろう悲しみに怯え、自分が全てを被れば良いと思いこんでしまったのではないかという気がする。
しかし今回は鳴海が格好良かったなあ。四代目と平坂さんとを繋ぐ糸を切らさないようにと、彼がそう頑張ったからこそ、どちらかが再起不能なまでに潰されるような事態を避けられたのだと思います。平坂組の面々の前で切った啖呵は素敵でした。ニート探偵団のメンバーは、それぞれとても有能だけど、それでも彼らを駆動するエネルギーになっているのは結局のところ鳴海なんですよね。彼自身はそれに気づいていないけれど。
あと強いて言うと、もっと彩夏に出番があると良かったなー(笑)。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2009-07-10
- 出版元 : アスキーメディアワークス
- 評価 :
- 価格 : ¥ 641
2009/05/07
剣の女王と烙印の仔Ⅰ
重い宿命を背負った主人公とヒロインが、戦場で出会い、そして共に生きていくお話。
二人の持つ特殊能力がちっとも羨ましくない――むしろ憐憫の情を抱くようなものであることが肝かな。主人公の持つ能力は孤独を引き寄せることになるし、ヒロインの持つ力は死の痛みと苦しみを味わうことに繋がるのだものなあ。彼女の背景を知れば、闘いに臨む理由も納得がいきます。
しかし、ヒロインの主人公に対する入れ込みっぷりはちょっと謎でした。予言の力からある種の運命を感じていたのはわかるけれど、少なくとも恋心に繋がる要素はなかったと思うんだけど……。何故急速に気持が近づいたのかよくわかりませんでした。
それ以外は割とオーソドックスなファンタジー、という印象。1ってついてるけど一応これでも終わりといえるラストにしてるのが杉井さんらしい。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2009-04
- 出版元 : メディアファクトリー
- 評価 :
- 価格 : ¥ 609
2009/02/23
さくらファミリア!3
独り囚われたガブリエルを救いだすため、天界へ乗り込むことを決意した四人は……という展開。
相変わらずセクハラっぷりが酷い。良いシーンをことごとく台無しにしていくのはいっそすがすがしいと思いました。
一応、これで一段落ついちゃった気がしますが、ここで終わりになるのかな?
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2008-10-20
- 出版元 : 一迅社
- 評価 :
- 価格 : ¥ 620
2009/01/19
ばけらの!2
あいかわらずイヅナのやきもちっぷりが可愛いですね。どーしてもそれぞれのモデルがちらつきますが、まあラブコメとしては楽しいかな。
しかし明らかに一発ネタだと思ったのに続いちゃいましたねえ。終わらせようもない気がするので、こうなると延々続きそうな気も。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2009-01-15
- 出版元 : ソフトバンククリエイティブ
- 評価 :
- 価格 : ¥ 630
2008/12/14
さよならピアノソナタ4
音楽と革命と恋の物語、全四巻綺麗に終了致しました。非常に満足感の高いお話でしたなー。
個人的には、冗談みたいな態度に紛らせて、どこまでも本気な神楽坂先輩が大好き。負け戦と知りながらも、狡い手も使って全力で勝ちに行く姿勢が凄く好き。最初の頃は千晶の、好きが全身から溢れているにも関わらず全然気づいてもらえない不遇っぷりを応援していたのですが、二巻の「私のポール」で完全に持ってかれました。以降は(勝てないのを知りつつも)先輩を応援していたのですが。……まあ、これで神楽坂先輩と(というか真冬以外と)くっついたら興醒めなので仕方ない。
しかしナオは最後の最後まで、女の子に引っ張って(あるいは蹴飛ばして)もらえないと動けないのか(苦笑)。それはそれで彼らしくはあるけれど。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2008-12-05
- 出版元 : アスキーメディアワークス
- 評価 :
- 価格 : ¥ 620
2008/10/24
さくらファミリア!2
キリスト教圏には翻訳できないよなー、これ。ということで相変わらず酷い話(褒め言葉)。
今回は聖霊さまがやってきて……という話。聖霊も御子も天使もみんな可愛い理由が、身も蓋もなさすぎて凄い。その他もまあなんというか色々どうしようもないネタ満載。良いのかそれで。
ラブ寄せもされてるんですけど、やっぱりどっちかっていうとしょーもない、くだらないネタの方がメインだよなあ。
が、その割にラストはシリアスに締めてるんですよねえ。クライマックスの解決方法を見ておおよその予想はつきましたが。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2008-10-20
- 出版元 : 一迅社
- 評価 :
- 価格 : ¥ 620
2008/09/12
ばけらの!
えーと、これは「杉井光×支倉凍砂」とかいう妄想を推し進めるための本なんでしょうか。各地で言われてた気がしますが、ほんと、誰か止めなかったのか(苦笑)。
いろんな作家さんをモデルにした小説ということで、仲間でわいわいしている雰囲気の作品になるのかと思ったら、意外にもラブストーリーとしてまとめられていてびっくり。いやまあ確かにぐーたら狼なイヅナ(小説書くより、株やパチンコ、麻雀にネットゲー三昧という生活。ヒカルの部屋に入り浸っては食事をせびりまくる。ヒカルへの好意は見え見えで、割とやきもち焼いてる気がします)は可愛いんですけど、恋愛展開されるとなんか微妙に抵抗感が。何度も言うようですが、面白いし、可愛いんですけどね。元ネタなんてない、と思って読む方が素直に楽しめる気がします。
ちなみにキャラクター的には風姫屍鬼さんがお気に入り。きっぷの良いお姉さんといった立ち位置。ヒカルをからかって遊んだりもするけど、最終的には一歩後ろに下がって作家仲間のみんなを見守っているという感じの人でした。良い人なんだよな(死んでるけど)。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2008-09-16
- 出版元 : ソフトバンククリエイティブ
- 評価 :
- 価格 : ¥ 620
2008/08/11
さよならピアノソナタ3
神楽坂先輩エンドは遠くなったかーっ(涙)。
てなわけで、どうも直巳が自分の気持ちを自覚しちゃったみたいだなあ。真冬に対して告げたわけではないにしろ、言葉にできたのは大きな違いだよな。
しかしてんこもりの一冊、という印象。合唱コンクール、体育祭、そして文化祭と一冊に詰め込んでます。ユーリの話の関係上まとめてあるんだろうけど、二冊くらいに分けても良いくらいのボリュームだったかも(あるいは一つエピソード削るとか)。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2008-08-10
- 出版元 : アスキー・メディアワークス
- 評価 :
- 価格 : ¥ 641
2008/07/22
さくらファミリア!
ううーむ、これは杉井さんの新境地開拓と見るべきなのか、それとも合わない話を頑張って書いてると見るべきなのか。基本的に冗談(それもどちらかといえば下ネタ中心の品のないやつ)だけで構成されているような、そんなお話。強いて言えばラブコメなんだろうけど、ラブ薄めですよね。
借金を残して父親が消えた後、何故か転がり込んできた、やはり借金まみれの姉妹。彼女らは神の御子の生まれ変わりだという話らしい。更にそれを追って大天使ガブリエルがやってきて、その上父親からは大魔王ルシフェルが宅急便で送られてきて……。借金で繋がる家族の一丁あがり。
でぃ・えっち・えぃのラファエルもたいがいでしたが、こっちのガブリエルも負けず劣らず酷いもんで。キリスト教関係者に喧嘩売ってるかのような崩しようが凄いですな。
ところどころアレな発言が目立つとは思ったけど、よもやラストがそんなオチとは、脱力以外の何物でもありませんなー。
- 著者 : 杉井 光
- 発売日 : 2008-07-19
- 出版元 : 一迅社
- 評価 :
- 価格 : ¥ 670

追い詰められているなあ。クリスもそうだけど、この巻では特にジュリオの孤独な戦いの行く末が気になります。表立っての敵はいないのに、ジュリオにはシルヴィアを守る為に信用できる相手が一人としていないんですよね。そのうえ、当のシルヴィアやジュリオ自身さえもが信じられなくなるような状況においやられてしまうなんて。
しかも周囲の思惑を知れば知るほど身動きが取れなくなってきているんですよね。何が正しいのか判らなくなっている様子。シルヴィアを守る、と目的は定めたのに、どうすれば守れるのかがわからなくなっています。もう一人の主人公ともいうべき立場になってきているだけに、応援する気持ちが強いのですが、厳しい状況が続きそうですね……。
そんな中、前の巻では危うさばかりを感じたメルが、ちょっとした明るい材料に見えます。単に親に自分を見て欲しいが故の言動だったんですね。ただ、それをまっすぐ成長させられるかというとこれまた不安材料ばかりな気が。少なくとも利用する気満々のやつらばかりが周りにいるわけですからねえ……。カーラ先生はそういうのとはちょっと違うけれど、かといって子供自身の為を思ってくれるとは到底思えないし。
一方の銀卵騎士団の方も、崩壊の危機と言えそう。覚悟も定まらないままに重責を背負わされたパオラが痛ましい。でも、その不安を圧し潰してでもパオラを利用すると決めたんだろうなあ、フランは。
剣の女王と烙印の仔 5 (MF文庫J)